放射線科の技師として甘春総合病院で働きはじめた唯織は、デジタル以前のフィルム撮影で病変を発見しました。その母親のガンも技師長の記憶によって再検査からガンの発見へ。
ひと組の親子のガンを放射線科が一丸となっての早期発見!チームに溶け込む唯織ですが、杏との進展は?
この記事を流し読み
『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』第2話のあらすじネタバレ
医師免許の事は内密で
五十嵐唯織(窪田正孝)は病院長室で病院長・渚(和久井映見)とふたりっきりで話しをしています。
「放射線科の医師として働いてみない?」
と打診しているのでした。
渚は唯織の実力を米国の学会で目の当たりにしているので、当然の申し出ともいえます。
医師としてなら病院内での権限も増えて、自分の理想とする医療体制に近づくし、何より“やりやすい”だろうという観点からの提案でした。
その申し出に対して唯織は、「僕が医師免許をとったのは、放射線科で役立てると思ったからです。技師と医師がタッグを組む事によって、最高の診断ができると思うんですよ」と、断りました。
病院長・渚は渋々了解しますが、院内の和を考えて「くれぐれも医師免許の事は内密にしておいてね」と釘を指すのも忘れませんでした。
小野寺技師長の「家庭の事情」とは?
その頃、放射線科には小野寺技師長(遠藤憲一)の息子・大樹が離婚届を持って放射線科に父親を訪ねてきました。小野寺は家族と別居して1年、いつまでも離婚に応じない夫に対して息子を職場に派遣。離婚届を持って行かせてハンコをつくようにと託したのでした。
ところがタイミングが良いのか悪いのか、小野寺は一服しに出ていて親子の対面とはなりません。
大樹は離婚届を小野寺のデスクに置いて、立ち去って行きました。
部屋に戻った小野寺は、その出来事を科員から聞き、複雑な想いを…。
病院を出て、帰ろうとする大樹にたまき(山口紗弥加)が「自分で渡しな」と離婚届を突き返した事から大樹は再び放射線科へ。今度は、それぞれが忙しく誰もいませんでした。
直後、右膝痛を訴える児童・千葉健太郎(石田星空)のエックス線を撮りながら小野寺は健太郎を見ていて大樹を思い出し「離婚届をだしたら、大樹とは会えないんだろうな」とおぼろげに考えているのでした。
一方、裕乃(広瀬アリス)は金田製薬会長夫人・富恵(宮田早苗)のMRI検査に手を焼いていました。金属類の持ち込み禁なのにスマホを手放さなかったからです。
その理由は、「閉所に閉じ込められるようで怖いからペロちゃん(スマホに画像が取り込まれている愛犬)と一緒じゃなきゃヤダ」と駄々をこねているのでした。その危機を威能(丸山智己)の色仕掛け(!?)で脱出したのはいいのですが、検査中に外に縛っていたペロちゃんのリードが離れてしまい唯織が探すハメに。
見つかりはしましたが、唯織は夫人からパンチを喰らい散々な目に会います(笑)。
挙句には夫人からのクレームが入り鏑木部長(浅野和之)からは大目玉です。金田製薬から研究費の援助を受けているという病院の事情もあったのです。
話しは戻って健太郎の膝の件は、「成長痛で、たいした事はないですよ」と杏(本田 翼と医師の辻村(鈴木伸之)に告げられました。千葉親子は病院前からバスで帰ろうとします。ところが、今度は母・美佐子が腹部の激痛に倒れてしまいました。
その美沙子の腹部レントゲン撮影をしていた小野寺は、美佐子に見覚えがありました。どうやら旧姓(離婚前)時代に副腎皮質ガンの検査をしていた事を思い出します。
腹部レントゲンでは異常がありませんでしたが、病歴があるためCT検査も同時に。大事をとって、そのまま入院する事になりました。
大樹は「僕が大げさに痛がるからママの負担になったの?」と落ち込みますが、唯織と裕乃に「そんな事はないよ」ととりなされて、おとなしくなります。
健太郎にもガンの疑いが…
入院する美佐子のために細々とした身の回りのモノを売店で買い出しした大樹は、膝痛で転んでしまいます。その姿を見ていた伊織は、悪い可能性を感じたのでした。
美佐子はもとより、母方にはガンを患っている親戚が多いと言うのです。唯織は大樹が気になり、レントゲン写真をフィルム(デジタル→フィルムに焼き直す)に印刷にして、膝を見ていました。
フィルム撮影の場合は、撮り方がシビアで焦点がピタリと合わないとキレイに写ってくれません。ただし、現像に時間がかかりますがデジタルよりも鮮明な場合も多いのです。
唯織は予約でいっぱいの脳ドックの時間をずらして、「もう1度、レントゲンを撮りたい」と小野寺に申し出ました。技師は医師のオーダーがないと、検査できない決まりです。
それと悪い事に脳ドックには無理矢理予約を割り込ませた金田会長の名も。
再撮を頼みに行った小野寺は、問答無用で鏑木に断られます。
「責任はオレが取ります」と言う小野寺。その時、直前で杏がオーダーをして事なきを得ました。それで、改めて撮ったレントゲン検査の結果は骨髄の中の病変「骨肉腫」、骨のガンでした。この病気は50万人にひとりの大病です。
このやり取りを隠れて見て(聞いて)いた大樹は、感じるところがあったのでしょうか?
杏は美佐子に報告して、今後は親子2人のサポートと早期治療を約束しました。
杏を支える決意を新たにする唯織
千葉親子の一件が落ちついた時、渚はふと杏の事を漏らしました。もともと甘春総合病院は、杏の兄が継ぐはずだったと。それが20年前に子犬を捕まえに工事現場に入ったところを事故に襲われて亡くなったという事も。
以来、杏は昔の事は一切口にしなくなったのでした。唯織を忘れているのは本当みたいで、渚に、「五十嵐唯織って何者ですか?」と聞いていましたから。
その話しを聞いてなお、唯織は「杏ちゃんを支えていかなきゃ」と決意を新たにする唯織がいました。
なお、金田会長の脳ドックは「中止で良かった。家内に『結婚記念日だからメシでも食おう』って言ったら喜んでたよ。さすが、甘春総合病院は細かい気配りだね」と上機嫌でした。威能の色仕掛けによる情報収集の賜物ですね(笑笑)。
小野寺の方は大樹に渡したち今届けに「離婚なんてするか バーカ!」と殴り書きされた文字が踊っていました。その用紙を破いて捨てた大樹は「まんざらでもない」表情で帰って行きました。
『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』第2話の感想
キャラの確立が人気の早道
今話では見えないところで放射線科のメンバーの活躍が多々ありました。威能が金田夫人へ色仕掛けでMRIを受けさせたり、会長に「今日は結婚記念日ですから、直帰すれば奥様も喜びますよ」と耳打ちしたり(耳打ちなので内容までは聞こえませんでしたが、大意はこんなところと推測w)。
かと思えば軒下(浜野謙太)が見た目通りの“いじられキャラ”で、今話では金田会長の検査待ちを引き伸ばすムチャぶりを仰せつかったり。
要するに、このふたりは今話で「キャラ立ち」をして溶け込んだのです。
あとは広瀬アリスを「どう生かすか!」が問題ですね。ただ、裕乃ちゃんが主役の回を作るはずなので、その時に彼女の役どころもハッキリとしてくる事でしょう。
そうなると、1クールでは足りないくらいの面白さが備わってくること間違いナシです。